【聴覚障がい者の情報施設を視察】

【聴覚障がい者の情報施設を視察】

10月29~30日 
横浜ラポールと神奈川県聴覚障害福祉センターを視察してきました。

(これまでの動き)

「手話言語法の早期制定を!」
北海道議会では10月2日の本会議で「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書を全会一致で再度採択しました。
意見書は全日本ろうあ連盟や関係者らの請願運動により2016年3月に全国1788の自治体全てが採択する前人未踏の成果をあげました。それから4年半です。昨年6月には4野党が「手話言語法案」「視聴覚障害者等の意思疎通などのための手段の促進に関する法律案」を衆議院に提出しましたが、その後の進展がないままでした。
 道議会の採択はこうした現状を打開するために行われ、全国各地の議会に4年半前の意見書採択を思い起こさせるねらいもありました。意見書は地方自治法の規定により、衆院議長、参院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣に送付されました。

「手話言語法」の質問相次ぐ!
北海道議会本会議では9月11日、自民党・道民会議の清水拓也議員は、手話言語法を求める意見書が全ての自治体で採択されたこと、全国手話を広げる知事の会も同法制定を国に要望していること、2018年に道手話言語条例がスタートしたことを挙げ、同法案への考えを鈴木直道知事に質しました。知事は「知事の会のメンバーとして、国に法制定を働きかけていく」と答弁。清水議員は、法実現のために動くことをさらに知事に求めました。

(日本聴力障害新聞2020年11月1日第851号一面・三面一部抜粋)

■初日は、横浜ラポールを視察■
以上の動きから、全国で手話を広めようとしている議員のみなさまとの意見交換をし、それぞれの地域課題を共有しながら今後さらに手話を広めるネットワーク拡充についての話し合いました。
その後、障害者スポーツ文化センター横浜ラポールを見学しました。
http://www.yokohama-rf.jp/rapport/

平成4年にオープンしたこの施設は、設置主体は横浜市、指定管理者は社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団で、障害のある方が、情報提供を受ける場所、おもちゃ図書館、フィットネスルーム、シアターやボーリング場、プールやレストランなど、その他地域での障害者との連携体制の充実した環境を伺い、障害者も健常者と同様にスポーツを楽しめる場があることで、その方の人生や地域の可能性も広がることを感じました。
さらに、この度、東京オリンピック・パラリンピックの開催が延期になりましたが、パラリンピック種目である「ボッチャ」は、横浜市障がい者スポーツ指導者協議会や横浜市体育協会が連携を図りながら普及を広めた競技であることを知りました。今回のパラリンピックは横浜が広めた「ボッチャ」注目ですね!
それと、今回コロナ禍の中でこの施設の利用を含め、情報共有を図るため、LINEビデオ通話を利用した遠隔相談を出来るシステムを構築していたことや子どものおもちゃも貸し出しをするなど、平常時から非常時に対する幅広い対策を図られていたことがとても勉強になりました。

【2日目は、神奈川県聴覚障害福祉センターを視察しました】
http://www.kanagawa-wad.jp/
藤沢市にある聴覚障害者福祉センターに訪ね、熊谷徹施設長は手話通訳者とともに挨拶され、手話を使う会話は当たり前な環境だったことに驚きました。また、聴覚障害者に関する活動や交流の場を活用されている方が多く、昭和55年から開所されているということでその歴史と蓄積された経験や地域連携の強さを感じました。その中でも、聴覚障がいのある乳幼児とその保護者等が手話を獲得できる機会の提供を目的とした、手話交流会「しゅわまる」の取り組みが今年から始まり、子どもの交流会や絵本の手話語りなどの場を通して聴覚障がい者の家族を支援していく環境づくりが進められていました。聞えないことを後ろ向きにとらえるのではなく、誇りとアイデンティティの確立と掲げられているところも印象的でした。

人として生まれてきた中でのさまざまな個性を活かせる支え合いや政策のあり方を強く感じる2日間でした。

お世話になった、みなさま大変ありがとうございました。

____☆彡

全日そうあ連盟 
創立70周年記念映画 
「咲む」(えむ) 
https://emu-movie.jp/

是非!お友達ご家族で!