(続編)【第4回定例会 予算特別委員会分科会の質問について③】
[農政部]
★コロナ禍における農畜産物の販売拡大について
(1) コロナ禍で、観光や外食産業低迷となっている中、お米はじめ、小麦、小豆、砂糖、牛肉の在庫状況を伺う。
(答弁)
・小麦については、播前契約のため、今年産も全て販売済だが、製粉工場への現物引き取り遅延が懸念。
・牛肉については、国の支援策を活用した学校給食への提供。家庭内消費の増加等もあり、感染症が拡大する以前の水準に戻っている。
・米については、消費量の減少に加え、感染症の影響による業務用需要の落ち込みなどにより、民間在庫量が増加。
・小豆や砂糖についても。土産物需要が大きく落ち込んだことにより、在庫が増加。
(2) 在庫が残った状態であれば、来年の作付けが心配。今後の販路体制の強化や関係団体との情報共有は
(答弁)
・国内外の需要拡大を図りながら計画的な販売を行い、生産を維持していくことが重要
・農業団体等が行う販路拡大の取り組みを支援するとともにSNSを活用した消費拡大に向けた情報の発信を行っているところ
・引き続き、農業団体と連携し、米や砂糖の消費拡大、小豆を外国産から道産へ置き換えるなど需要拡大に取り組む
(3) 国で取り組む販売促進対策もあるが、道内での活用状況はどうなっているのか。さらに、販売促進対策が出来ていないところや小規模なところの状況を鑑み、北海道にあった販売促進対策というのも必要だと思うが
(答弁)
・国は、国産農林水産物等販売促進緊急対策を措置
・道内では、大手コンビニでの道産そばの販売やメロン、さくらんぼ、そば等のネット販売などが取り組まれている
・道としては、品目ごとの需給状況や販売計画を踏まえた支援策を選択し、活用していくことが重要と考えている
・農業者や農業団体などからの相談に丁寧に対応しながら効果的な支援策の提案や実施に向けて助言を行っていく
(4) JAグループ北海道においても、米の輸出など取り組んでいるが、課題は多いと聞いている。北海道の知名度向上、食文化の普及はじめ、プロモーション活動、現地でのCMやEC販売の調査など地道な対策も必要と思うが
(答弁)
・新型コロナウィルス感染症により、輸出先国においても外食需要が落ち込み、内食需要が高まったことから、道では、本年度は、中国などの日本食料店において、現地の小売業者がネット通販関係者などを対象とした試食商談会を開催
・海外の料理教室で道産農産物を使用した家庭食向けPR
・中国においての11月11日「独身の日」に合わせ、ネット通販を活用したPR
・今後も関係機関、団体などと連携し、輸出拡大に取り組む
(5) コロナ禍での道産農畜産物の販路拡大をどのように行っていくのか。今後の体制強化、計画をどう考えているのか伺う。
(答弁)
・道では「どんどん食べよう道産DAY」をキャッチフレーズとした道産農産物の需要拡大に向けた情報発信をはじめ、学校給食への道産食材提供、どさんこプラザや百貨店等の通販サイトを活用した道産食材のPR、大都市圏での物産展やテスト販売を実施
・海外向けは、商談会やPR活動の実施のほか、輸出診断やマッチング支援による産地づくり輸出向けの視察の整備など安定的な輸出が可能となる環境づくりを進めてきた。
・今後も国内外におけるフェアの開催やプロモーション活動を通じ、需要の喚起と販路の確保に向けた取り組みを積極的に展開していく
[質問した感想と今後の課題]
今年は、米の作付けの季節から、米や野菜が例年通り売れるのか心配な声が寄せられていました。そこで、農家さんとの情報交換を行ってまいりましたが、牛肉、花卉、米など国や道の支援策が行き届いた結果もありますが、そば、小豆、砂糖など、場所によってはまだまだ心配な点は残っていますし、大きな組織と小さな組織での支援策の在り方なども考えさせられたこともありました。それと、北海道の在庫量が少なくても、日本全体の在庫量による影響も出てくることが予想されているなど、今後の新型コロナウィルス感染症拡大においては、数年間影響が続くことも出てくると感じている。北海道は日本の食材を支えているということを忘れずに、細かな支援策や情報共有を継続していくことが肝要だと思う。
JAきたそらちでは、ソバの消費が前年比で3~4割減となり、農水省の「国産農林水産物等販路促進緊急対策」を活用し半額助成が認められ、海外産との価格差を埋めることができ、大手コンビニや外食店と商品展開を行ったことは、道内農業をリードした大きな話題となった。また、これを一過性ではなく、国産回帰を継続できる体制を作ることが課題という認識も一気に高まったことになる。
加えて、輸出をもっと強化していった方がいいという声も地元からいただいた、JAグループ北海道の方々からも状況を教えていただき、今回の質問に臨みましたが、私たちがおいしいと思っている食材も食文化や環境が違えは受け入れてもらえないとのこと、そして、売れないから海外ですぐにとはならない現状を受け止める。北海道食を広めるための地道な活動を通して、現地の方々に親しみを持っていただくお付き合いを積極的に行っていくことが大切なんだと感じた質問でありました。
🌾🌸🍪🍖🌻🥛